裁決によりEpic対Appleの状態は現状維持に

Epic v. Apple update
1000 648 David Hoppe

イボンヌ・ゴンザレス・ロジャーズ判事は、先月一時的な差止命令を出しましたが、予測通り今回もEpicによる予備的差止命令の申請に裁決をし、Epic GamesとAppleの間で進行中の法廷闘争は現状維持となりました。金曜日に出された判事の裁決では、AppleによるEpicのUnreal Engine開発ツールへのアクセス阻止を止めさせるというEpic側の要請を許可した一方で、『フォートナイト』をApp Storeに復帰させ、Epicによる代替支払方法を有効にするというAppleへの要求は却下しています。予備的差止命令は、上訴で覆されない限り裁判中は効力を発揮し続けることになりますが、上訴によるそのような事態は起こらないと思われます。 

裁定そのものは、来年夏に予定されている裁判(必ず遅れると思われる)の争点を明確にしてはいますが、ゴンザレス・ロジャーズ判事の判決文には、この案件に関わる法律問題に対する彼女の解釈とEpicの提訴に対する多大な影響が示唆されています。

「ソニー、任天堂、MicrosoftはどれもAppleと同じようなウォールド・ガーデンやクローズド・プラットフォーム・モデルに基づいており、ハードウェア、オペレーティングシステム、デジタルマーケットプレイス、そしてIAPなどがすべてプラットフォーム所有者の独占になっています。そのため、この分野で営業する企業にとって相当深刻となる結果を考えると、ウォールド・ガーデン・モデルの影響について、より多くの情報に基づいた最終決定が必要です」と判事は述べています。

最終的にこの案件は、独占禁止法を目的とした場合の「関連市場」の構成要素を判事がどう解釈するかに左右される可能性があります。EpicはiOSが関連市場だとしており、そのため(当然ながら)Appleは独占者だと主張しています。一方でAppleは、関連市場とはコンソールを含むすべてのゲームプラットフォームを包括したものを指すため、コンソールのアプリ流通ではAppleは少数派に過ぎないと主張しています。

先週の裁決で判事は、市場に対するEpicの狭義的な定義にまだ納得していないと、以前の示唆的発言を繰り返しています。ここで一つ重要な要因は、iOSプレイヤーがNintendo Switchなどのプラットフォームで定期的に『フォートナイト』をプレイしているかどうかで、もしプレイしていれば、(間違いなく)iOSは広範な意味でのモバイル市場の一部だということになります。「これらのデバイスは最終消費者にとって、iOSプラットフォームとかなりの部分で重複します。しかし、現段階の記録には、そうしたデバイスが経済的代替なのか、単にiOSデバイスを補完するだけのものかを判定するに足るだけの情報がありません」と判事は述べています。

しかし判事は、Epicによる市場定義を裏付けるような今後の証拠や論争を考慮する可能性にも言及しており、そのためAppleの市場定義が「困難に直面する」としています。この事態に鑑みると、先週の裁決はどちらの当事者にとっても裁判に進まずに和解を検討すべきであるとの明確なメッセージになったとは考えられず、そうした和解も今の時点ではないものと思われます。

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David Hoppe

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