Bored Apesはパンクのライセンスで猿まね?

Bored Apesはパンクのライセンスで猿まね?

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1000 648 David Hoppe

数週間にわたりネット上の噂や憶測が広まった後、3月12日にNFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」と「Mutant Ape Yacht Club(MAYC)」を手がけるYuga Labs社は、モバイルソフトで知られるLarva Labs社からCryptoPunks(クリプトパンク)とMeebits(ミービッツ)を買収すると発表しました。BAYCは、1万匹のユニークな退屈な類人猿を集めた人気NFTコレクションで、著名人が群がる中、総売上高10億ドル以上を記録しています。今回の買収により、Yuga Labs社は423のCryptoPunksと1,711のMeebitsを所有することになりました。本稿では、この買収の詳細とそれが新興技術企業にもたらす意味、そしてNFTの知的財産所有権・権利に関する具体的な問題について考察します。

知的財産所有権

今回の買収により、知的財産所有権はLarva社からYuga社に移行し、Yuga社は両コレクションのブランド、アートワーク、その他の知的財産所有権を所有することになります。この所有権の変更により、今後、CryptoPunksとMeebitsの所有者は、BAYCの所有者と同じ商権を与えられることになります。つまり、同様の仕組みによって、コレクションを商品化することが可能になるのです。Yuga Labs社は、これによりメタバースやその他の関連プロジェクトにおいて、両コレクションの存在感が増すと期待しています。しかしながら、Larva Labs社のプロジェクトは、既成のコミュニティを持つ歴史的なコレクションであることをYuga Labs社は認めています。そのため、BAYCで使われた「クラブ」モデルは採用していません。

知的財産権ライセンス契約

CryptoPunksの所有者が自分のアバターに関して持つ権利と、関連するライセンスについては、いくつかの混乱があります。Larva Labs社がCryptoPunksのNFTを開始したとき、同社のウェブサイトは利用許諾契約について議論せず、コンテンツライセンス、アートワーク、キャラクターの許容使用範囲も提示していませんでした。その契約条件にも、ライセンス規定はなく、著作権や商業利用についても触れていませんでした。2021年12月、複数のCryptoPunks NFT所有者が、ライセンス供与とIP問題に関してLarva Labs社からのコミュニケーションとガイダンスが欠如していることに不満を表明しました。NFT保有者、ミンター、取得者、その他の関係者は、下記のような疑問点について熟考することになったのです:

  • ライセンスの範囲はどうなっているか。

  • どのような場合にライセンスが取り消され、終了させられるのか。

  • DMCA規定の有効性はどの程度か。

  • NFT の発行後、NFT ミンターが利用許諾契約を採用することはどの程度まで可能か。

  • NFT におけるリコールは、法的にどのような意味を持つのか。

YugaLabs社によるCryptoPunks NFTの買収は、このような問題のいくつかを明確にするのに役立つはずです。

構造とモデル

歴史的に見ると、Yuga Labs社とLarva Labs社の知的財産権の取り扱いには大きな違いがあります。Larva Labs社は当初、創作物の知的財産権を保持し、一方でYuga Labs社はNFT所有者に商権を付与していました。Yuga社は、この買収はCryptoPunksとMeebitsの所有者に「BAYCとMAYCの所有者が享受しているのと同じ商権」を与えた、と述べています。この取引は、NFTの販売構造にはいくつかの方法があることを示唆しています。NFTは、単独で販売することも、他商品と組み合わせて販売することも可能です。デジタル技術、ライセンス供与等の取引の経験が豊富な弁護士は、同様の資産譲渡を検討中の当事者に貴重な助言を提供することができます。

DMCAテイクダウン通知

法的条件が明確に記述されていないことと、購入決済プロトコルにバグがあったことから、Larva Labs社はCryptoPunksの問題についてOpenSea NFTマーケットプレイスにデジタルミレニアム著作権法(DMCA)のテイクダウン通知を出しました。OpenSeaはこれに応じ、Larva Labs社がバグを修正した後、同一の修正版アバターと交換したオリジナル版を廃止しました。オリジナル版 CryptoPunksの所有者は、DMCAへの反対通知で、削除通知の正当性に異議を唱え、OpenSeaによる復活を求めました。オリジナル版 CryptoPunksは最終的に復活しましたが、Yuga Labs社が今後この問題をどのように扱うかはまだ不明です。CryptoPunkのNFT所有者が、ミンターのテイクダウンに対応してNFTマーケットプレイスに異議申し立て通知を提出することが認められるのか、それとも何か他のメカニズムがあるのでしょうか?

結論

Yuga Labs社によるCryptopunksの買収は、NFTに関する著作権所有とライセンス供与に関する重大な抜け穴を露呈しました。NFTの究極の経済的可能性は、当該ライセンス付与における商品化条件の範囲内にあるため、利用許諾書条件を明確に定義することの重要性が浮き彫りとなりました。経験則上、ライセンス契約は、NFT のゴールドラッシュに乗ろうとする新規の創生的ビジネスモデルよりも、すでに確立されたブランドが優遇される可能性が高いと言えます。NFT分野に参入する既存企業および新規企業は、NFT関連のライセンス契約を結ぶ前に、NFT、知的財産、ライセンス供与、およびそれらの幅広い法的影響について最新の専門知識を有する弁護士に相談する必要があります。

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Author

David Hoppe

All stories by: David Hoppe