数十万ドル規模のEスポーツ産業は、驚異的な成長を続けています。そのため、ゲームデベロッパーとゲーム会社は、すでに多くのプレイヤーを集め続けている一連の製品を引き続き繰り返しアピールしています。しかし、支払い、セキュリティ、その他の分野で早急に解決が必要な大きな問題が未だにあります。
ブロックチェーンネットワークの非中央集権型のインフラなら、Eスポーツ初期の成功の上にさらなる成功を築く重要な次のステップとなり、この産業を次のレベルへと引き上げることができます。ブロックチェーンネットワークが、既存のEスポーツのオファーを大きく改善し、ブロックチェーンとeスポーツの両分野の相乗的な関係を生み出せる分野は幅広く存在しています。
Eスポーツに欠けている点
成長を続ける産業として、Eスポーツも問題を抱えています。そもそもテクノロジーを基盤にした産業であるため、新たなテクノロジーの発展がEスポーツのイノベーションを推進するのも当然と言えます。以下にEスポーツが解決法を探って苦労している問題点を挙げてみます。
- 信頼 ─ プレイヤーは、すべてのゲームが公正な方法で作成されており、他のプレイヤーがゲームに決められたルールに従っていると信じることを余儀なくされています。プレイヤーにとって、ほとんどのゲームは公平性を確認するすべがありません。
- セキュリティ ─ 中央集権型の賭博ゲームプロバイダーは、データ侵害やセキュリティハックの対象となり、取扱に注意が必要なユーザー情報がリスクに晒されます。
- 継続性 ─ これだけゲームの数が多いと業界が分断され、プレイヤーにとっては、ゲームプロバイダーを跨ぐ何らかの継続性がなくなります。
- い処理 ─ Eスポーツ内では、トーナメント登録、バーチャルグッズの取引、ゲーム内購入など、プレイヤー間での資金交換が常に行われています。
では、これらの問題点が非中央集権型のブロックチェーンネットワークの利用で、どのように改善されるかを検討してみましょう。
ブロックチェーン基盤の身元証明
Eスポーツ産業は分断されており、ユーザーやゲームデベロッパー間の継続性を欠いています。ユーザーは自分のゲーム統計やその使用を異なるゲーム間で利用することができません。分断されたeスポーツ産業では、ゲームデベロッパーもプレイヤーを追跡できないため、ターゲットマーケティングの効率を向上させることができません。
ブロックチェーン基盤の身元証明では、ネットワークを跨いで利用できる単一の普遍的なペルソナを作成してブロックチェーンに保存します。ブロックチェーンに保存された単一の身元証明があるので、ゲーマーは自由に好きなゲームを行き来できます。ブロックチェーンは、プレイヤー1人のゲームプレイ情報を記録するので(仮名で行うため、本当の身分は明かされません)、プレイヤーは自分のすべてのゲームプレイデータを持っており、いつでもそこにアクセスできます。同時に、賭博ゲーム会社はプレイヤーを追跡し、ゲーム内賞品を提供することで、より効果的に顧客をターゲットすることができます。
非中央集権型の身元証明は、取扱に注意が必要な情報が不正なアクセスによって盗まれるリスクも減らせます。単一の中央集権型の実体がプレイヤーのデータと支払い情報を保存する代わりに、ブロックチェーン基盤の身元証明は非中央集権型です。つまり、ハッカーがデータにアクセスできる単一障害点がありません。
ゲーム内購入とバーチャルトレード
ゲーム内購入は、Eスポーツゲームでは鍵となる要素の一つです。ゲーム内でアイテムを購入できる能力により、機能性が加わり、ユニークなゲームプレイ体験ができます。プレイヤーは暗号通貨を使用して、ゲーム内ですぐに購入ができます。暗号通貨をバーチャルグッズと交換することで、非常に円滑な取引ができます。同時に、ブロックチェーンネットワークは、各購入の正当性を保証できます。
ノンファンジブルトークン(NFT)を利用して、誰もが新しいデジタルコレクティブを作成し、購入し、取引することができます。各NFTは完全に一意のもので、複製や偽造はできません。そのため、ゲームアイテムにNFTを割り当てることで、プレイヤーは信ぴょう性のあるバーチャルグッズを受け取っていることを確信でき、不正取引が減ります。プレイヤー間でのバーチャルグッズの取引も同様です。ブロックチェーンネットワークでデジタルグッズを購入したり取引する機能があれば、複製が不可能なeスポーツの戦略的要素と社会的要素の両方を生み出すことができます。
デジタルコレクティブル
カードや実際のコレクティブルを取引する時代は過去のものです。デジタルコレクティブルは、今日では大人気です。ゲーム内購入と同じく、デジタルコレクティブルも、ブロックチェーン技術の適用で大きな恩恵を受けられる重要な要素と言えます。デジタルコレクティブルの第一世代では、デジタルグッズの信ぴょう性を確認する方法がありませんでした。先にも述べたNFTの導入により、今ではデジタルコレクティブルをブロックチェーンに保存できるため、ユーザーは自分が所有するデジタルグッズの信ぴょう性と証明可能性を絶対的に確実なものにできます。
これにより、ブロックチェーン基盤のデジタルコレクティブルゲームの新たな波が生まれました。例えば、悪評高いデジタルコレクティブルゲームのCryptoKittiesはイーサリアムブロックチェーンの公平性と透明性が大きく貢献したおかげで、大流行しました。
トーナメントプレイ
現在のところ、Eスポーツトーナメントで競技できるのは、選ばれたプレイヤーだけです。こうしたイベントには、大手スポンサーが賞金を事前に提供するため、支払いの公平性についての心配はありません。しかしEスポーツトーナメントは、今よりも発展させられる可能性があります。より小さなトーナメントがあらゆるレベルのプロやカジュアルゲーマーにも賞金を提供できるとしたら、どうなるでしょうか。これらのトーナメントでは、支払いが結果に基づいて正しく行われるかを保証できるように、追加のセキュリティとコントロールが必要になります。
この点においても、ブロックチェーンネットワークが役立てることができます。スマート・コントラクトを利用すれば、賞金はゲームプレイに応じて自動的に支給することができます。したがって、設定されたパラメータとインプットに基づいて独自の賞金付のトーナメントを誰でも主催できるため、皆により幅広いトーナメントプレイへの参加する道が開けます。ブロックチェーン基盤の新しいプラットフォームであるBackersでは、誰でも自分のゲームトーナメントを開催できます。
Eスポーツでの賭博
伝統的なスポーツと同様、Eスポーツはファン達がライブアクションに賭ける機会を提供します。しかし、これは比較的新しい現象なので、支払処理会社やクレジット会社は、Eスポーツの賭博を見下し、ギャンブルのためのデポジットを拒否することがよくあります。
暗号通貨は検閲に強く、どのEスポーツの賭博プラットフォームにもデポジットできます。さらに、ブロックチェーンネットワークなら、Eスポーツの結果に準じた、迅速で正確な支払い手続きが保証されます。ブロックチェーンは賭けをスマート・コントラクトにロックし、オラクルを利用してEスポーツイベントの結果を正確に判定し、その結果に基づいて、コントラクトをトリガーして勝者に支払いをします。
ブロックチェーンはすでにEスポーツに浸透
Eスポーツとブロックチェーンの関係はその兆しが見えてきたどころではなく、すでに始まっています。すでにeスポーツの世界に旋風を巻き起こしたブロックチェーン基盤のアイディアを以下にいくつかご紹介します。
- CryptoKitties ─ 2017年に登場した悪評高いデジタル取引ゲームで、あまりにも人気が出たためにイーサリアムネットワークが渋滞した。この会社は合計で、320万件の取引を処理したとされる。
- Hero ─ eスポーツのプラットフォームで、そのユーザーはDota 2、League of Legends、および CS:GOのようなeスポーツの勝敗に賭けることができる。HEROcoin (PLAY)を利用して、プレイヤーは自分のファンタジーチームを構築でき、メジャーなトーナメントの結果を予想することができる。
- Polyient Games ─ Blockchain Cuties、The Sandbox、そしてBattle Racersなどのデジタル賭博ゲームのエコシステム向けNFTを開発。
- FirstBlood ─ 非中央集権型のeスポーツプロジェクトで、プレイヤーは好きなゲームで競技しながら賞品を獲得できる。FirstBloodはクラウドセールで数分のうちに550万ドルを調達した。
Eスポーツの次の波
毎日、新しいEスポーツゲームのアイディアが生まれ進歩しています。クリエイティブな性質と新進気鋭のターゲット市場を考えると、この革新的な産業は爆発的に成長すると思えます。幸運なことに、Eスポーツの問題点は、ブロックチェーンのネットワークにより克服できます。これが、今まででは考えられなかったような方法で、最新の非中央集権型と暗号化を統合した、eスポーツの次の波に繋がるのです。
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